失語症のタイプ:運動性失語症(ブローカ失語症)
失語症のタイプは2つあり、その1つに運動性失語症があります。
これは、言葉は理解できるけど発語が難しいケースです。
運動性言語中枢(別名:ブローカ中枢)に障害がある状態で、ブローカ失語症とも言われます。
このタイプでは、イメージが言葉になる過程で障害が起こり、正しい言葉を出すことができません。
また、文字を書くこともできません。
イメージが脳に伝えられたときに、言葉の貯蔵庫の中から正しい音のグループを選び出すことができなくなります。
たとえ、正しい言葉の引き出しをあけることができても、音順を示した指示書が上手く働かず、言い間違えたり、言い方が非常にたどたどしくなってしまいます。
例えば、みかんのイメージを見せられて発語しようとしても、言葉が出てこなかったり、次のような間違いをしてしまいます。
- 違う音が出る 「みんち」
- 順番が入れ替わる 「かんみ」
- 余分な音がつく 「みかみん」
イメージに結びつく言葉を選ぶことができず、イメージについては正しく説明できるのに、そのものの名前で呼ぶことができなくなります。