ウェルニッケ失語症とは
ウェルニッケ失語症とは、聞いた言葉が理解できなくなる失語症のことです。
失語症の中でも、ブローカ失語症以上に中核的な失語症とみなされています。
ウェルニッケ失語症の特徴は2つあり、次の通りです。
- 言葉が理解できなくなる
- 話す言葉が崩れてしまう
この2つの特徴には共通して何らかの心理過程の障害があると考えられています。
ウェルニッケ失語症について、最も有力な仮説は、単語を聞いて理解する際に必要な単語の聴覚性記憶心像が壊れてしまうというものです。
この説は、ウェルニッケが提唱しました。
しかし、そんな単純なものではなく、もっと複雑でダイナミックな心理過程の障害が関わっているという説もあります。
言語活動は、思いを口に出す言葉に変えたり、耳で聞き取った言葉を思いに変えたり、というものの繰り返しです。
ウェルニッケ失語症はいずれかの過程に依存して、働きが障害されていると考えられています。
言語理解においても、発話のおいても、言葉は全体から部分へと処理されます。
ウェルニッケ失語症を読み解くには、ここに詳しく注目していく必要があります。