失語症の症状:言語以外については障害はない
失語症の症状として、言語に関すること以外の障害はありません。
簡単な問いかけにもなかなか答えることができないので、認知症ではないかと誤解されることがしばしばあります。
特に、脳卒中の発作の直後には、脳が混乱状態になるため、ふだんより少しぼんやりするのも誤解を招く一因になっています。
しかし、失語症では言語以外の能力は以前と変わりありません。
ましてや人柄や性格が変わることはありません。
- 判断力は問題ない
- 人柄や性格は変わらない
- 人を正しく認識することができる
雨が降ってきたら傘をさす、お見舞いにきてくれた人に椅子を勧める、などの状況を見てどう行動すればいいかの判断をすることができます。
その人らしさは失われません。やさしさ、ほがらかさ、礼儀正しさなど、変わりません。
名前を呼びかけることはできませんが、職場の人、友人、知人など、相手が誰で、自分とどんな関係にあるか正しく把握することができます。
患者が状況を理解していないと誤解して、子ども扱いするのはやめましょう。
自尊心を傷つけてしまいます。