失語症の症状:言語中枢がうまくはたらかない
失語症の症状として、言語中枢がうまくはたらかないことが挙げられます。
人間は、話す内容を言語中枢で考え、話すときは呼吸筋や口を動かす運動中枢を使います。
言語中枢から運動中枢への連絡、運動中枢から体の各部分への連絡がうまくいって初めて言葉を口にすることができます。
- 言語中枢
- 運動中枢
自分のイメージと合った言葉を選び、さらにそれをどのように言うのかをまとめ、運動中枢に伝えます。
言語中枢から伝えられた指令を元に、体のそれぞれの部分を動かす命令を体の各部分へ伝えます。
肺から空気を押し出し、声帯を閉じて振動させ、舌や口の中で響きをつくり、唇で音の響きを調整して、言葉が出来上がります。
失語症では、言語中枢がダメージを受けているため、言いたいことに合った言葉を選びまとめることができません。
ですので、口が動いても適切な言葉が出なかったり、言葉自体が出なかったりします。
失語症の人には、五十音表は意味がありません。
言葉自体を思い浮かべることができないため、五十音表を見ても言葉をつづることはできません。