失語症:ブローカ失語の特徴
ブローカ失語症の特徴について解説します。
基本的な特徴は次の5点です。
1.音の組み立て(構音)が不鮮明になる
2.語彙数が限られる
3.文法発生能力が単純なものになる
4.聴覚的な言語理解能力は比較的よく保たれている
5.字を書く能力は口頭での言語能力に対応して同程度に障害が生じるが、読みの障害は軽度にとどまる
以前は、失われるのは、1の音の組み立てに関わる言語能力だけであると考えられていました。
しかし、近年では、障害が生じるのではそれだけでなく、2〜5にあるような、語彙を思い出す能力や、センテンスを作る能力のような、音の組み立て以外の能力も低下すると考えられています。
書くことについては、発語と同程度の障害が生じます。
それに足して、読むことについては、比較的良好です。
また、聴覚的な理解能力は保たれているので、言われていることの理解はできます。
語彙数は限られるものの、よく使うものについてはうまく使い分けることもできます。
数の感情も問題なくできるケースが多いです。
精神的な影響も、特にないと考えられています。