ブローカ失語症:思いを音声に

ブローカ失語症:思いを音声に

人は思いを音声にするわけですが、その過程に注目すると、言語は3つの行程を経て分化されていくと考えられています。

 

(1)観念心像に対応するセンテンス性音韻塊心像の生成
 「アリガトウゴザイマス」というセンテンスの音韻をひとまとまりの塊として認識する

 

(2)センテンス性音韻塊心像の単語性音韻塊心像への分化
 「アリガトウ」「ゴザイ」「マス」など単語を心の中で認識する

 

(3)単語性音韻塊心像の音節心像への分化
 「ア」「リ」「ガ」・・・などの音声イメージを認識する

 

言葉が出なくなるブローカ失語症では、(2)のセンテンス性音韻塊を分化して明瞭な単語心像の系列へ変換する過程において、なんらかの障害が起こっていると考えられています。
いわば、原材料はあっても製品が作れない状態です。

 

このセンテンス性音韻塊の単語音系列への分化に、言語プロソディは重要な役割を果たしています。
(2)の過程がはたらかなければ、もちろん(3)の過程もはたらきます。

 

歌詞が出やすいのは、歌詞がその歌のもともとのメロディに乗せられるからです。
同様に会話においても、会話固有の言語性プロソディに言葉を乗せてセンテンスは発音されます。

 

ブローカ失語症では、センテンスレベルの音韻塊心像を言語節に分化してゆく過程の、かなり初期の段階で障害生じていると考えられています。

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